Su Misura 〔ス・ミズーラ〕


ゼニアのオーダーシステムにス・ミズーラ(あなたのサイズに合わせてという意味)がある。これは、シーズンごとに発表される約150点のス・ミーズラ・コレクションとクラシックと呼ばれる300点に及ぶ定番素材、100点を超えるモデルの中から自由に選択できるテーラードクロージングである。独自のテーストやシルエットをまもるために、衿幅は変えられない、ラインは変えられないなど一定のルールがあるが、シングルとダブル、釦の数、ベント、本開きの袖など、かなりのデイテールを好みで選べるので、自分だけのゼニアを手に入れたい人にうってつけのシステムだ
。基本となるチエスト(胸囲)、オーバーチエスト(腕を含めた胸囲)、ウエスト、ヒップ、身長の5か所を採寸。チエストとウエストの寸法をもとに体型に最も近いプレタポルテ1着(ガーメント)を試着し、オーダーシートで細部をチエック。シートはスイスのス・ミズーラ工場へ送られ、型紙が作られる。その後約1ヶ月でイタリアの熟練職人の手によるあなただけの1着が到着するのだ。


最高品質素材を選べる ス・ミズーラアルバム

ゼニアの生地見本として有名なのが、ス・ミズーラアルバムだ。シーズンごとの新作素材および定番素材が収録されている。通常のテキスタイルメーカーでは、3〜4名テキスタイルデザイナーを擁しているが、ゼニアの場合、その2倍のスタッフが時代の要請にあったファブリックを作ることに専念している。ゼニアの素材づくりは、最も上質な原毛を選りすぐることから始まり、色合い、質感、ウエイト、糸の混合をチェックするなど、120余りの工程を経て、原毛に生命を吹き込むことになる。ゼニアが生産している生地には、定番とシーズンごとの新作を合わせるとおよそ300種類あり、自分の好きな生地が自由に選べる。


スーパー100‘S
オーストラリア・タスマニア地方で100頭の羊からわずか2〜3頭、しかも両肩の部分だけから取れる極上の羊毛を使った生地
ウール&モヘア
縦糸にウール、横糸にモヘアを用いた混紡生地。軽さと光沢、独特のシャリ感により涼しいのが特徴
ハイパフォーマンス(HIGH PERFORMANCE)
ハイパフォーマンス(縦糸)に、モヘア(横糸)を組み合わせることで、感触や機能性を一段とグレードアップさせた究極の夏素材。伸縮性が高いので一晩休ませるとシワが消えるほど復元力のある素材です。
モヘアトロフィー(TROFEO)
その年のモヘアトロフィーを受賞したまさしく世界最高品質のモヘアでつくられた極上生地の証明(クオリティーネーム)と言える。直系17ミクロンと極めて細く、絹のようなしっとりとした質感が特徴です。
トラベラー(TRAVELLER)
ゼニアの強撚糸の技術で作り上げられたこのファブリックは、長時間の着用やスーツケースにしまった状態でもシワになりずらいことから、旅行や出張に最適な素材という意味をこめてTRAVELLERと呼ばれています。
100%カシミア(PURE CASHMIERE)
内モンゴル産の最高級カシミアを厳選した贅沢な生地。独特の軽さ、やわらかさ、光沢、ぬめり、感を持っているのが特徴。一頭の羊から梳きとれる原毛は、年に一度、わずか100gにすぎませんが、ゼニアでは最高級のカシミア原毛を毎年確保しています。代表的なサマーカシミアをはじめ、シーズンごとに豊富なカシミアが揃います。
クインデイチ ミルミル クインデイチ(15MILMIL15)
スーパーファインウールと呼ばれる、一般に19,5ミクロン以下の繊維は生産量の5%にも達しません。その中から特に15ミクロンという極細の繊維を選んでカシミアのようにしなやかな素材です。
ソルテックス(SOLTEX)
滑らかなオーストラリア産ウールと強靭なニュージーランド産ウールをミックスさせたもので、最終工程では独自のトリートメントを施し、肌触りがやさしくシルクのような光沢も得られるというものだ。強撚糸ならではの復元力を持っているためシワになりにくいのが特徴。


ゼニアは私の体型にフィットするだろうか?

イタリアからの直輸入品ということで、サイズを心配する人は多い。ゼニアのサイズ表示はすべてイタリアンサイズなので、サイズはチェストとドロップで表示される。チェストは胸囲の1/2を意味する。胸囲が92cmならチェストは46となる。ドロップは胸囲の1/2からウエストの1/2を引いた数値を意味する。胸囲92cm、ウエスト80cmなら、46−40=6で、6ドロップとなる。この2つの数値を基準にサイズが決定されるが、ゼニアの場合、ドロップは6と7を用意。着丈についてもレギュラーとコルトがあるので、JIS規格と比べても遜色ない組み合わせが可能だ。もちろん、多少の寸法直しは可能である。
適正サイズの選び方
胸囲とウエストだけではまだジャストフィットというわけにはいかない。次に身長記号を参考に着丈、袖丈、のフィティングを試みる。
★身長記号
 C(コルト)は身長174cm位まで。
 R(レギュラー)は身長175cm〜181cm位まで。
 *CとRの差は着丈で3cm、袖丈で2cmである。
(例)胸囲100cm、ウエスト86cm、身長176cmの場合
サイズ50(100cm÷2) ドロップ7(50−43=7) 身長記号(R) 7R50が適正